デリーの看板カレー５点です。
　こちらは、「レストランの味をご家庭で」をコンセプトに改良しながら作っていますが、そのため具といえる肉や野菜は固形で入っていません。

　実はレストランも、”毎日変わらぬ味、味が変わらないように”、具とカレーソースは別製造にしています。
　具の肉、特にチキンは加圧加熱するとダメージが強いので、ソースのみで販売しています。

　販売開始時はこの件で、ずいぶんとお問い合わせが多く「肉が入ってない！」と。
　これがややひけめに感じていました。
　亡くなられましたが、作家の向田邦子さんがエッセイの中で「無精者のカレー」と題して、「ごはんの上にゆで卵をスライスして乗せ、上から市販のカレーをかけて食べる。カレーはデリーのがおいしい」と書いてくださり、皆で喜んだ思い出があります。

　今やレトルトカレー全盛の時代ですが、このコロナ禍で、家庭で料理をされる時間が増えたせいか、「デリーのはカレーソースのみだから、好きな具材を好きに調理して作りたてを食べられるからすごくいい。カレーの種類もいっぱいあるし」と褒められました。
　そして、軽く塩して焼き立てのチキンをカレーソースと合わせると、やっぱりウマいです。

　でも皆さん、自由にお好きな肉、野菜を炒めたり、蒸したりしたものを加えて楽しんでいらっしゃるようで。
　
　我々の時代になった？　時代が我々に追いついた？
　いやいや感謝、感謝です。